がん闘病記 40歳3児の父の記録

縦郭腫瘍 なかでも極めてまれな悪性の胚細胞腫瘍を発症 これからのためにとにかく記録を残そうと思った

耳鳴り?? シスプラチンの薬剤性難聴か

寝たり起きたりしながら朝を迎える

5時台には完全に目が覚めてしまう

毎朝5時半に起きて通勤する生活を続けていたため、この習慣はもう変わらないようだ

 

朝、採血をうけた

すこし採取の時間が遅かったようで、担当医が来た時にはまだ結果は一部しか出ていなかった

本日の抗癌剤投与には問題ないとのこと 

腫瘍マーカーの値が気になっていたがこれは結果を待つことに

 

昼からブレオマイシンの点滴が始まる

若い医者が血管確保に来てくれたが、どうもまだ手技が未熟で、1㎝以上はあろうかという前腕の血管からも一度穿刺を失敗されてしまった

相手が医者ということで、気を遣わせてしまっているところもあるのだろう

 

点滴は特に何事もなく終了したが、やはり終わってからかなり体のだるさを感じ、少し眠ってしまった

起きた時には別段気分も変わらないのであまり気にしないようにすることにした

 

AFPの結果がわかった 211ng/ml 

 

治療前とほとんど変わっていない

半減期が7日以内のスパンで下がるというのが理想のようなので、この結果は正直ショックであった

1コース目は一過性に上昇することもあるというので、これはまだ経過をおってみなければわからないであろう

すんなり下がってくれることを祈るしかない

 

もうひとつ気になることがある

耳鳴りが少し気になるようになった

頻度はあまり高くないようだが、シスプラチンには難聴の副作用があり、投与量が増えるごとに重症化することがあるのだ

不可逆性であり、一度起こってしまうともとには戻らない

 

本来なら薬の減量や中止も選択肢なのであろうが、今回の場合そうもいかない

天秤にかける相手が命なのだ

聴力は多少犠牲にしてでも治療の完遂のほうが大事である

 

対策として、グルタチオンなどの抗酸化物質の投与などが多少有効化もしれない、、とのこと

 

次回からメラトニンなど試してみてもよいかもしれない

抗腫瘍効果に影響を与えることはないだろう

 

点滴が終わり本格的になにもすることがない

漫画を読んだり、amazon primeを観たりして時間をつぶす

次回のクールからは、必要最小限の入院でできるようにうまく計画したい

 

夕方裕美や子供たちと少し電話をした

実家でのんびり元気にやっているようだ

コロナウイルスの影響がなくなるまではあまり外に出ない方がいいだろう

今は仕方がない

 

ずっと入院していると気分が滅入ってきて、だんだん抑うつ状態になっていくのがわかる

よくない傾向だがどうしようもない

体は元気でなんならテニスでもできそうであるがそうもいかない

 

あらためて長く、辛い治療であることを強く実感した

自分が医者でなければ治療も何も考えずにただ治療をこなすことができたかもしれない

そのほうがずっと気分は楽だったかもしれない

しかし、逃げることはできない

向き合って立ち向かうしかないのだ

 

腫瘍マーカーは初期の一過性上昇であってほしい

なんとかこじれずに治ってくれることを切に願う

 

離れていると、家族で一緒にいる時間がどれだけ貴重なものであったか痛感できる

なんとか生還したい

本当に心から笑える日が来ることを信じたい